17 Sep 【ママ的NVC道: NVC実践の秘訣ー０ステップとは】
先週ここSingaporeに、20年近くに渡りNVC道を歩むベテラントレーナー夫妻であり、NVC Singapore率いるMIKIさんのご師匠さんである、Jim & Jori Manskeご夫妻がいらっしゃいました。
さすが共感コミュニケーションのエキスパート。
お二人のあり方を側から見ているだけで、互いへの愛情、敬意、信頼、配慮など、暖かいエネルギーの行き来が感じられ、正直「こんな関係性が世の中にあったのか！」と衝撃を受けてしまうほど、素敵な素敵なご夫妻なのです。お会いしただけで、NVCのパワーと可能性をビシバシと感じて、しびれます。
そんなお二人に、Professional向けのNVCを用いた調停の手法(1day Workshop)と、夫婦、親子、上司部下などあらゆる関係性において助けとなるNVCの知恵(2days Workshop)を教えていただくありがた〜い機会に恵まれました。
学んだことは書ききれないほどあるのですが、NVC道2年めの私が、今回改めて痛感したのが、
「NVCを用いて繋がりを生み出すには、自分の状態が最もキモである」
ということでした。
NVCを学んでいざ実践！で、ありがちなのがこんなこと。
- やたらと感情やニーズを口に出して子供を質問ぜめにする
- NVCを試して上手くいっていないと感じるとイライラしてくる
- リクエストの仕方は知っているけど、反応が怖くてリクエストできない などなど。
(全部私の経験談です。。汗)
こんな状態の方がもしいたら、まずは自分ともう少しじっくり向き合いましょう。
ぜひ「0ステップ」を練習してください。
←外出中動かない次女。NVC的に話しかけて待つこと数十分。途中イライラしかけた日。
「０ステップ」とは何か？
0ステップは、NVCの基本ストラテジー<O(観察) F(感情) N(ニーズ) R(リクエスト)>の前にあるステップなのでこう名付けられています。
0. ☆ ここが0ステップです ☆
1. 観察
2. 感情
3. ニーズ
4. リクエスト
0ステップは、一言で言うと「自分とつながる」プロセスです。
- 自分の今の身体/感情を感じるプロセス
(NVCは「今この瞬間」につながりを生み出そうとするものであることを思い出しましょう) - 観察した身体/感情を認め、許すプロセス
(自己受容) - その場に自分がオープンでいる準備をするプロセス
(これからどんなことが起こるかな？どんな結果が来てもいいよ..と心の準備をしましょう。自分の弱さも含め、正直にコミュニケーションをする準備です。)
Jimによると、この「0ステップ」が上手くいくと、自然に繋がりのリクエストをできるような状態になれるとのこと。
Workshop中、Jim & Joriのリードで「0ステップ」を体感しました。
とても落ち着き、地に足のついた感覚。
自分自身で居ていいんだという安心感。
そんな暖かさを感じることができました。
とはいえ、日常生活で “HELP ME!! NVC!!!” という状況の時は、時間がない！とか、子供が泣いている！とか、なかなかどうして自分に集中する状態を作り出すことすら不可能に感じるものです。。(苦笑) まずは「落ち着くなんて無理！！」と感じている自分を認めて許すことから始めましょうか♡
実際、内面が波立っている状態でNVCを実践しても、状況を思い通りにしようとする意図が相手に透けて見え、いい結果は招かないことが多いのです。
なぜでしょう？
「状況を思い通りにしようとする」という心持ちにおいて、すでにNVCが目指す”POWER WITH”の状態ではなく、”POWER OVER / UNDER”の関係に陥ってしまっているのがわかりますか？ただNVCの型を学んで戦略的に使っても、全くNVCではないんですよね。
相手にしっかりそのエネルギーが伝わって、反抗や服従を招くだけです。
NVCの目的は、
Creating human connections that empower compassionate giving and receiving.
「共感的な授受を可能とする人間関係を作り出すこと」
相互のニーズが満たされるWIN-WINの状態を目指すのがNVCなのです。
涼しい顔をしながら「0ステップ」ができるようになるには、練習あるのみ！ですね。初心者の方には特に、練習会への参加を強くお勧めします。「0ステップ」をリードしてもらい、体感に落とし込むことができますよ！
(ご参考)
英語のみですが、Jim&Joriが「0ステップ」について教えているZoom動画です。
https://www.youtube.com/watch?v=qcFtUFv9GpA
次回は、「0ステップ」でも役立つ”Gratitude Practice-感謝の練習”についてシェアしようと思っています。
Thanks for reading♡